理事長所信

61代理事長 鈴木誠 


『はじめに』

「人は歩みを止めたとき、挑戦を諦めたときに年老いていくのだと思います。この道を行けばどうなるものか危ぶむなかれ危ぶめば道はなし踏み出せばその一足が道となりその一足が道となる迷わず行けよ行けばわかるさ」(アントニオ猪木氏引退スピーチより)

私は青年会議所で多くの成長する青年を見てきました。彼らは何事にも全力で、全身全霊を掛けて物事に取り組んでいました。だからこそ本気で笑い、感動し、悔しがるのです。果敢に失敗を恐れず挑戦することは彼ら自身を大きく成長させます。そして、同じ志を持った会員は一致団結し、その力が集約された組織だからこそ、まちの未来を切り拓く運動を生みその運動がまちを変化させ、その変化がやがては大きな道を築き上げたのです。

我々もまちの未来を切り拓いていかなくてはなりません。

今日まで脈々と紡がれた歴史を礎として道ができています。しかし、これからの新たな道を創るのは我々です。挑戦するには不安が付きまとい、新たな一歩を踏み出すには勇気が不可欠です。その勇気を養えるのが青年会議所だと強く実感しています。県内、全国、そして世界に「明るい豊かな社会の実現」という同じ志を持った仲間がいる団体は青年会議所しか存在しません。同じ志を持った仲間を信じ行動するからこそ、諦めることなく挑戦していけるのです。会員にも失敗を恐れず果敢に挑戦し、壁があれば乗り越え、JAYCEEとしても人としても大きく成長し、更に勇気を携えてもらいたい。その様な機会をもたらしてくれる青年会議所を心から好きになってほしい。そして、次代を切り拓ける会員と一致団結し、地域市民に対し影響を与えられる運動を確固たる信念のもと興します。その意識変革に参加した青年が会員たちの志に同調し、全力で気持ちをぶつけ楽しむからこそ、青年の心が本気になり、挑戦する力と自らの成長のうねりが渦を呼び、それが伝播し、未来を創る地域市民の道を広げ、新たな意識変革を起こし、永遠に続く礎を創造します。


『チャレンジ精神を育む人財育成』

何をするにも、まずは人がいなくてはなりません。また、ただ人がいても豊かな組織を形成することは出来ません。多様な要素を取り入れた組織にするために、まずは我々青年会議所が挑戦と失敗の歴史であることを伝えます。彼らは、出来ない理由を並べるのでなく、出来る理由を物事に対し捉え、先駆者となり行動しました。その上で次代を創る我々だからこそ挑戦出来る事業を展開します。小さな波紋が波を起こす様に、小さな心の変化が育みます。この育まれた心が、積極的な働きかけを起こし、能動的な活動を呼び覚まします。活動は我々の成長と躍進の原動力です。我々はこの精神を受け継ぎチャレンジをしていかなくてはなりません。すべての会員がこの原動力を共通認識することが重要です。それにより連帯感のある一致団結した力を結集させ、誰ひとり取り残さず、ゴールに向かう達成感を身を持って体感し、志を奮い立たせる事業を展開してまいります。さらに、本年は出向を推進致します。青年会議所には成長の機会が数多くあり、それは与えられるのではなく自身で掴みに行かなくてなりません。出向は当青年会議所だけでは得ることの出来ない学びの機会であり、他視点から知ることで当青年会議所の素晴らしさや問題点に気付けます。さらに各種大会やセミナーに参加することで、自身の見識を深め更なる成長に寄与することは間違いありません。

新しい挑戦には苦難が待ち受けています。しかし、行動しなければ未来は変わりません。行動することで成長し、自分自身の目的を見出し、自ら課題を克服し、能動的に変化します。明るい豊かな社会の実現に向け活動する同志がいる青年会議所でだからこそ出来る体験を一人でも多くの会員に経験させ、リーダーとなる人財を育成します。そして、JAYCEEとして、家族や友人、地域のために未来志向を持ち、青年会議所として自由闊達に自分の考えをぶつけ合うことで、自分には無い考えを知り、成否を経験することにより己を磨き、進化し続け、地域を牽引してまいります。


『情熱のまちづくり』

近年ではリモートワークの普及により、子どもをのびのび育てたい方の市外からの転入、また、交通の便が改善したことにより秦野の魅力を深く知らない人の来訪が増えています。我がまち秦野には丹沢山系を水源とする豊富な湧き水が資源豊富で全国名水百選に選ばれています。このような地域資源を最大限に活用した運動を展開し、市民には地域の魅力を伝え地域愛を育み、市外の人々には秦野に再び訪れたくなる事業を展開してまいります。当青年会議所設立60周年を迎える本年、これまでの行政、諸団体との連携をより強固にし、多くの人を巻き込むという観点でまちづくりを実施します。また、多様な価値観と地域資源を活かすことで、まちの魅力を地域に浸透させ、改めて青年会議所が地域に必要不可欠であることが再認識され、ひいては誰しもの記憶に残るインパクトある事業を展開してまいります。

私が初めて参加したまちづくり例会では市民を巻き込み、生き生きとした会員の姿が強く印象に残り刺激を受けたことを覚えています。メンバーが溌剌と全力で楽しんでいたからこそ、市民に活力が伝播し、まちの活性化に繋がる運動でした。青年会議所が市民の先導者として、まずはメンバーが全力で楽しみながらまちづくり運動することで市民に伝播し、全力で取り組む大切さが新たな運動を発生させると確信します。当青年会議所の伝統事業である「ジャンボ火起こし綱引きコンテスト」は本年35回目を迎えます。若い会員が経験を積む機会とし、枠に捕らわれず行政、諸団体との更なる連携の契機と捉え実施し、全力で楽しみつつ、連綿と受け継がれてきた先輩諸氏の想いと伝統を継承していきます。


『勇気の拡大』

人は一人では生きていけません。組織も一人では成り立ちません。様々な個性を持った人々が入ることにより組織は活性化され発展していきます。青年会議所では40歳定年制を用いています。卒業があるからこそ、新たな人財を拡大していかなくてはならないのです。その為には、拡大対象者には弛まない熱意を持ち何度もトライしなくてはなりません。新規拡大対象者の情報など、機会を逸しない為に常にブラッシュアップしていかなくてはなりません。また、現在、当青年会議所では女性会員がいません。女性なりの鋭い指摘や違った角度からの意見を組織に反映していくことは会員の新たな価値の創造、組織の更なる活性化に繋げるためには不可欠です。そのため、本年は女性拡大に力を入れてまいります。目的必達に向け先ずは、私がリーダーとして率先して拡大活動を推し進めていかなくてはなりません。新たな同志が加わることで、次代の組織力向上へと繋げられ、運動を今以上に力強く展開でき、それが地域の貢献に繋がります。私を筆頭として会員一人ひとりが会員拡大への意識を高め、拡大の

意義を理解し自分事として情熱と気概をもち組織一丸となって拡大を進めます。会員拡大は必達目標として達成します。


『むすびに』

私は青年会議所が大好きです。2017年に秦野青年会議所に入会し、当初は右も左も分からず活動してまいりました。怒られる度に、反骨精神を持ち全力で取り組んでいきました。その頃から青年会議所活動にのめり込んでいったように思います。青年会議所活動、運動をやるからには全力で楽しみながら行動していかなくてはなりません。役職を受けた人には受けた人にしか分からない経験や苦労があります。私は青年会議所活動で多くの役職を経験させていただいたからこそ、困難に立ち向かう勇気、行動する大切さを学び、それが、自身の成長に繋がり、今があります。ぜひ、次代を背負うメンバーには青年会議所でしか経験出来ない担いに果敢に挑戦していってもらいたいです。その為には、私が秦野青年会議所60周年の理事長として情熱と気概を持ってメンバーに背中を見せていきます。2023年度も多くの機会を得て果敢に挑戦し全力で楽しみながら駆け抜けることをお約束します。